アメリカのラスベガスで行われるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)は世界最大の開催規模を誇る電子機器の見本市です。

第一回開催は1967年と非常に長い歴史を誇るイベントであり、全米民生技術協会(Consumer Technology Association, CTA)の主催にて今年も2024年1月9日(火)~12日(金)の 4日間開催されました。

今年の来場者数は130,000人超!(昨年115,000人超)

世界中から人が集まり、出展企業・団体数はスタートアップから大手企業までの4,000社以上(昨年 3,200社、2020年 4,400社)でした。



会場のラスベガスコンベンションセンターは大型ホテルなど複数にまたがる施設と繋がっており、
2022年以降はセントラルホール、ノースホール、数年前に出来たウエストホール+ベネチアンエキスポ(旧サンズコンベンションセンター)ARIAで開催されています。

~ここからは、実際に視察した弊社社長、大嶋の現地レポートをお伝えします。~

 

CES2024ラスベガス会場の展示の様子


CESは家電やBtoC向けの展示も多いですが、特に今回はBtoB関連の展示について紹介していきます。
全体的にはAIや生成AIの実装が各分野で着々と進んでいるのを実感しました。

昨年に引き続き韓国系企業が多く出展しており、韓国大手企業のLGが世界初の透過型ディスプレイの発表を行い、入口の恒例の湾曲型ディスプレイから変化して来場者の目を引いており、



Samsungブースでは「AI For All」を掲げ、あらゆる家電にAIを組み込むことで生活すべてをAIが支えるがコンセプトで、ブースは長蛇の列でした。

今回は自動車系が多いWestホールとセントラルの外のブースを中心に回ったため、こちらの展示を紹介します。

 

<未来の自動車の実現に向けた展示>


1.自動車メーカーは車内体験を展示


モビリティゾーンでは、完成車メーカーよりも周辺技術ソフトウェア/自動運転関連の企業の出展が多数されていました。

AFEELA(ソニーホンダモビリティ)が今年は単独ブースで、
HMI(Human Machine Interface)のアップデートによって車内体験の向上やドライバーの安全性の向上などを訴求しており、
2025年に北米で発売開始予定とのことでした。



BMWやベンツなども車内体験というところを押し出しており、



例えば、ベンツはMB.OSというシステムで作られた車載インフォテインメントを展示しており、

助手席側にも画面があるため、動画を見たりゲームができたり、
アプリはiphoneなどでダウンロードしたものが使えるそうです。
また、ベンツの生成AIプラットフォームは半分自社開発とのことで、今後も注目です。


2.ボイスアシストは生成AIが実装・システムは車のコンピュータ処理が高度化


ボイスアシストは自動車メーカー各社、生成AIを実装しており(AWS、グーグル、マイクロソフト(ChatGPT))がシェアの取り合いをしています。

車体はフォルクスワーゲン、生成AIプラットフォームはGoogleでした。

BMWの音声アシストはアマゾンで、
LLM(Large language Models・大規模言語モデル)ということで、今後どんどん洗練されていくとのことです。
海外は、いろんな産業での生成AI活用が日本よりも早く実装が進んでるのを感じました。



システムの領域では、ソフトウエア化に伴うコンピューティング処理が高度化するため、クラウド側だけではなく、自動車側(エッジ側)にHPC(high performance computing)の装置を置くというのもコンチネンタルやVeleoなどで提案があり、弊社の国内でのイベント・EdgeTech+に親和性のある話になってきたと感じました。



助手席側の窓の所にある小さい箱がコンチネンタル製品のHPCの箱で、ローカル処理するものはこちらで処理しています。

 

3.その他:転換・駐車技術のシステムの進化


Hyundai Mobisの車の動きが個人的な関心事で、下記のような動きを会場で実際に見ることができました。
・タイヤの動きが通常の車と違うため車が真横に動く
・後ろのタイヤが90°に曲がって転換が省スペースで可能
となっており斜め、その場で転換、真横に縦列駐車など、
路地の多い地域ではこの動き良いと思いますが、免許の取り方変えないといけないのではないかと感じました。

 

<スタートアップ企業によるユニークな展示>


ベネチアンExpo会場を中心に、いろんな創意工夫をしているスタートアップ企業が世界中から600社以上出展。基本1社1社がプロダクト勝負で展示をしており、
今年も韓国企業が約半数以上を占め、日本企業が集まったブースも盛り上がっていました。

特に目を引いたものを紹介します。

1.スマホカメラを天体望遠鏡にするもの


土星の衛星まで見えるそうです


2.メガネにつけると、会話相手の言ってることが文字になって見えるガジェット


プロトタイプで、小型化を目指しているそうで、会話をしてもらいましたがリアルタイムかつ正確に出ていました。


3.VR用のグローブ


指の動きを察知してVRゲームなどでボールを投げたり取ったりボタンを押したりなど、いろんな操作ができるグローブでリモコンより操作性が高そうでした。


4.抜け毛防止&育毛ガジェット


かなり欲しいですが、まだ販売前だそうです。笑



2024年1月29日 大嶋 向井 戸田

最後に・・・


※当社が運営するエッジテクノロジーの展示会「Edge Tech+」は

2024年7月11日(木)~12日(金)大阪開催

2024年11月20日(水)~22日(金)にパシフィコ横浜で開催(オートモーティブソフトウェアエキスポも開催)
ぜひこちらも足をお運びください。

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